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​毛布

 

ねぞうのわるい夫に

わたしはいつも

毛布をかけなおしている

 

ある日

ソファでうたたねしていたら

ふうわりと毛布がかけられた

わたしは目を閉じたまま

子どもにもどったみたいに

あたたかさにくるまれる

 

おこさないように

かぜひかないように

 

心配というやさしい雲が

みえない毛布になって

いつだって家族をつつんでいる
 

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